月刊新松戸2018年6月号 第239回 パソコンが壊れない時代へ (完)

先月号の続きになりますが、パソコンが売れなくなってきたという背景には、ユーザにはありがたいことですが、パソコンが壊れなくなってきて、寿命が延び、買い替え需要が減っているということがありそうです。

パソコンの品質が向上したというよりも新しい規格のパーツに置き換わってきていることも要因のひとつでしょう。例えばハードディスク(HDD)は壊れやすいパーツの筆頭でしたが、それが故障率の低い半導体のディスク(SSD)に置き換わりつつあります。また、周辺機器との接続も安定したUSBが主流となったこともあるでしょう。また、Windowsやアプリなどの不具合によるソフト的な修理も減ったとはいえ、少なからずまだあります。

拡張性に優れ高性能化も可能なデスクトップPCがまだ主流だった5年ほど前ころには、パソコンの修理は容易なことが多かったです。交換可能な、つまり入手可能な汎用的な部品で構成されていたからです。また、その頃のノートPCについても、まだ汎用的なパーツが使用されていたので修理は可能な場合が多かったです。そして次第に時代は変わり、ノートPCがデスクトップPCの性能と遜色なくなってきました。さらに一体化PCと呼ばれる、モニターと本体が一体になっていて構造的にはノートPCに近いものが人気になってくるとデスクトップの存在価値が大きく下がりました。そして、ノートPCは、ますます小型化し汎用部品は使われなくなり、さらに、分解修理が非常に困難な構造になってきたのです。

という経過で、我々のようなパソコン修理業者には辛い時代になりました。話が飛躍するかもしれませんが、虫歯や歯周病にならないための画期的な予防策が開発された暁には、大半の歯医者さんはなくなる、ということと似ているかもしれません。便利になることは、不要な職が出てくるということですね。

さて、突然ですが、今回が最終号となることをお伝えしなければなりません。98年4月に連載開始しましたが、諸般の事情で20年間の連載にピリオドを打つことになりました。長い間ご愛読ありがとうございました。駄文もあったかとは思いますが、中には参考になるような記事もあったのではと自負しています。バックナンバーは当店サイトにありますのでどうぞ。http://sohc.co.jp/

最後に、皆様のパソコンライフがますます快適になるように願っております。そして、毎回くどいようですが、大事なデータは必ずバックアップを取ってくださいね。あなたの操作ミスもありますし、タイトルと矛盾するようですが、あなたのパソコンは今日にも壊れるかもしれないのですから(^-^;