月刊新松戸2015年1月号 第198回 パソコンの終活を考える

受験や就活をパソコンで行うことは今では普通ですが、人生の最終章の準備をする終活という言葉も良く聞かれるようになりました。それらについて調べたり整理したりすることにパソコンを利用するでしょが、今回はそのパソコン自身の終活について考えてみます。

  1. パソコンの機械的な最後
    火災、水害、衝撃、落下など思わぬ災害や事故などによる即死もありますが、よくあるのはパーツの寿命による最後です。その場合でも内蔵ディスクを取り出して保存データを救出することは十分に可能です。一方、徐々に調子が悪化してくるような状態では(病死みたいなもの)、慌てずにすぐに重要なデータを外部メディアに保存する必要があります。まだしばらくは使えるだろう、という楽観では次の日になって泣くかもしれません。実際にそういう人を私は何人も見てきています。 その時になってパニックになってしまい誤った行動をする、ということは避けたいものです。パソコンの廃棄で需要なことは、そのままで廃品回収に出さないということです。パソコンの中には、少なからず個人情報が入っています。大事な情報は入れていないと言っても、意外と多く残っているものです。メールの内容はなおさらです。また、見られてはいけないような恥ずかしいデータなどは、ネットに流出して取り返しがつかなくなることもあります。廃棄の際には、我々のような専門業者に依頼するのもよいかと思います。
  2. 自分が亡くなった後のパソコン処理
    正月に相応しくない話題かもしれませんが、自分が死んだあとのことは、真剣によく考えておかなければなりません。これはまさに終活のひとつですが、前述のパソコン本体の処理もそうですが、大事なのは広くデジタル情報の処理です。それには遺族や関係者などに残さないといけない情報とプライベートで消してしまわないといけない情報の二種類があるということです。残す対策と消す対策の二つを両方考えましょう。また、後に残された者が、パソコンやデジタル情報についての正しい知識を持って処置してくれるようにお願いしましょう。フェースブックやツイッター、ご自身のブログなどをどうするのか、プライベートな情報、お墓までも持っていきたいデータについては、後にトラブルにならないように確実にきれいにしておきましょう。すでに様々なそのようなソフトやサービスがあるようです。

いずれにせよ、パソコンの終活をすることが、パソコンの最後の処置やご自身の最後に際してのデジタル情報の管理について考えることになると思います。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆

月刊新松戸2005年11月号 第89回 パソコンの死後の世界

パソコンの入院と寿命について数回にわたり考えてきましたが、今回は、薬石効なくお亡くなりになったパソコンについてのお話です。長年連れ添って一緒に仕事をした同僚のパソコンとの別れは本当に辛いものです。

まず、儀式としてお別れの式ならぬ、データの消去作業があります。ありますと言うよりも必ず行ってください。まだまだ広く知られていないようなので、ここで確認しておきますが、「ファイルは、ゴミ箱に捨てて空にしても本当は消えてません。」書籍で言うと、目次のページが白紙になっただけなのです。一見本文であるファイルが無くなったように見えるだけで、実際には、中身はそのまま無傷で残っています。また、ディスクをフォーマット(初期化)してもディスク全体の管理情報が消去されるだけで、市販のソフトにより復活してファイルがまた読める可能性があるのです。WindowsやMacに限らず世の中のコンピュータは消去に関しては同じ仕組みだということを知っておいて下さい。

完全に消去するには、特別なソフトが必要ですが別の方法もあります。ケースを開けてディスクを取り出しコネクタ部分を破壊することです。ディスク本体は堅牢に出来ていますから金づちでも容易には壊せないでしょうから。

さて、そしていよいよお見送りの時です。今までは、市で粗大ごみとして回収してもらえたのですが、今はもうできません。比較的最近のものはメーカで回収しますが、その他のパソコンは、多少面倒なことになりました。以下は松戸市のHPからの引用です。

『メーカ等による家庭系パソコンの回収・再資源化が行われていますが、回収義務者が存在しないパソコン(自作パソコン、倒産したメーカ・輸入販売会社のパソコンなど)については、従来は、デスクトップ型パソコンは粗大ごみ、ノート型パソコンは資源ごみとして処理を行ってきました。しかし、昨年7月から、回収義務者不存在パソコンの回収・再資源化が“パソコン3R推進センター”で開始されました。このことにより、今年の4月以降、市はパソコンの収集・施設での受け入れを行いません。』

具体的にどうすればよいかは、パソコン3R推進センターのHP(http://www.pc3r.jp/)に詳しく書いてあります。

しかし、別の簡単な方法として、頻繁に走り回っている廃品回収業者の車に声をかけることです。または、当Pハウスまで持込みされますと無料でお引取りします。(Windows98以降のパソコンかOS8.6以降のMacが対象です。ワープロ機は除きます)また、比較的新しい機種で故障していないものについては、買い取り可能な場合もあります。当店は、パソコン修理業務を行っていますので、もしかしたら息を引き取ったと思っていたパソコンが蘇るかもしれませんのでお気軽にご相談下さい。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆

月刊新松戸2001年3月号 第36回 古川判事はパソコンの初心者だった!?

先日の捜査情報漏えい事件の新聞記事を読んで、福岡高裁の古川判事はパソコンにあまり詳しくないなと思いました。妻のストーカー犯罪の証拠隠しで彼はパソコンの中のファイルを消したつもりだったようですが、警察はそのファイルを復元したとありました。

私はここで犯罪の手助けをするつもりではありません。コンピュータ(パソコン)のファイルの保存と消去の基本的な仕組みについて知っておいて欲しいのです。

ディスクには、ハードディスクやフロッピー、MO、ZIP、CD-ROM、DVDなど様々な記録メディア(媒体)がありますね。記憶容量、記録と読出し速度、価格、携帯性でそれぞれに特徴がありますが、どれもディスク(円盤)です。1分間に何千回転もしている円盤ですが、記録は細かい小部屋単位に行われているのです。ファイルの大きさにより、通常いくつかの小部屋(クラスタという)に分かれて保存されます。パソコンを買ってきた当初は、ファイルは連続した場所に整然と並んでいますが、使い込んでくるとだんだんと不連続になります。

どういうことかというと、ソフトを削除したりすると空き部屋が出来ます。その後に別のソフトをインストールしたりファイルを追加保存したりすると、空いた部屋に順番に詰めていくからです。「ディスクの最適化」とか「ファイルの再配置」というのは、このバラバラになった断片化したファイルを連続的に並べるということです。年に数回程度でよいのですが、最適化を行うとファイルの読み書きが若干早くなるようです。

さて、本題に戻りましょう。ファイルの削除とは、ファイルをデスクトップ上のごみ箱フォルダーへ捨てることですね。ごみ箱を空にしない限りそのファイルを元に戻すことが出来ることはよく知られています。しかし、ごみ箱を空にしてしまったらファイルは取り出せないのでしょうか。普通には取り出せませんが、削除した直後であれば、ある種のソフトやテクニックで完全に取り出せる可能性があるのです。

ファイルの削除(ごみ箱を空にする)の仕組みですが、先ほどの小部屋をきれいにお掃除してデータを消しているのではありません。すべての小部屋を管理している台帳が同じディスク上にあってその管理台帳(FATという)からそのファイルの存在を消去しているだけなのです。さらにその消去も実に簡単で、ファイル名の先頭の1文字を消しているだけなのです。ですから、台帳を壊すか(ディスクの初期化)、空き部屋に別のファイルを書き込まない限り、元のファイルは100%そのままで残っているのです。 要らなくなったパソコンを処分する際には、「ハードディスクを初期化してから!」ということが意外と知られていないのです。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆