月刊新松戸2014年10月号 第195回 やっぱり気になるパソコンの寿命年数について

パソコン(以下PC)が今よりもはるかに高価だった時代、15年とか20年ほど昔になるでしょうか、その頃のPCの普及期では寿命へ関心は非常に高いものだったと思います。しかし、その当時も現在も耐久年数という意味での寿命は、あまり変わっていないのではと思います。なぜなら、各部品の性能は飛躍的に向上しましたが、PCを構成する部品に消耗部品も相変わらず多くあるからです。ハード的な寿命は7~8年くらいでしょうか。

しかし、他の電化製品等と違ってPCには別の要因によって古くなって(時代遅れになって)使えないという面があります。それは、技術革新が速くPCがすぐに陳腐化すること、また同時にメーカの都合もあります。例えば、今年4月のWindows Xpのサポート終了によりPCが爆発的に売れたようにです。ハードメーカも同じように新製品を開発し、作り続けないと生き残れない事情もあります。

さて、私は最近、Windows8のPCに換えました。弊社製の“オリジナルPC”ですが、そういえば、直近ではVista、7、そして8とWindowsが発売される度に、PCを乗り換えているのです。仕事柄、常に最新のWindowsに触れて慣れている必要があるからです。幸いにPCが壊れて交換ということありませんでした。壊れる前に新しいWindowsが発売され続けてきたからです。その意味では、PCの寿命は、4~5年と言ってよいかもしれません。

一般的には、長時間の使用や、使用環境(特に、高温や埃)によっては、寿命が短くなります。消耗部品の代表格がハードディスク(以下HDD)であり、PCの寿命を決めている最大の要因とも言えそうです。残念ながら今も昔もどんどん壊れてくれます。皮肉なことですが、我々修理業としての稼ぎ頭なのです。HDDの交換やデータ復旧の需要も多いのです。

寿命には他の見方もできます。かなり完成されてきた感のあるPCの世界ですので、今後は使用期間という意味での寿命は延びるかもしれません。小型のノートPC、タブレットPCなどの製品がとても壊れにくくなってきているのです。記憶装置としてはもはやHDDではなく、より壊れにくい半導体方式のSSDなどが使われているからです。

逆にPCを使用する年数が短くなることも考えられます。PCが安価になってきて、故障内容によっては修理よりも新品を購入する方が賢いことも出てくるからです。しかし、私は交換して直るなら修理し、長くPCを使っていきたい派です。私事ですが、明日身体のある老化したパーツを交換してきます。短時間で終わる手術だそうです。なんかPCの修理っぽい話だなあと、妙に自分で感心しています。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆

月刊新松戸2011年12月号 第161回 水害、故障、寿命、ハードディスクの運命や如何に!

パソコン関連を生業とする私も不覚でした。確かにタイの洪水は9月ころから騒がれ始めていて知ってはいましたが、10月になってからは信じられない水害の映像がテレビから伝わってきて、これはタイという農業国にとっては一大事だと感じていました。特に、アユタヤとバンコクは観光したこともあるので、余計に悲しかったのですが、正直言って悲惨であるけども、その時は他国の出来事でした。

ところが、タイには日本企業も多く進出しており、工場が浸水被害を受けて、日本も大変だということを知ることになったのです。しかし、さらに1週間くらいしてから、パソコンの主要な構成部品であるハードディスク(以下、HDD)の主力工場がタイにあることを知るわけです。まさにタイ洪水は、我が身に直接関係することになったのです。タイは世界のHDD生産の6割を占める、ということはこの時、初めて知ったのです。

HDDはパソコンメーカはもちろんですが、我々パソコン修理業者においても必要不可欠な重要部品です。この業界は、“ウイルス”の駆除と“HDD”の修理で成り立っている面は否定できないので、実に困ったことになった訳です。タイ洪水により、HDDはすでに品切れと価格上昇が始まっていますが、これが沈静化するには数カ月ほどかかるようです。

スマートフォンやタブレット端末も記憶装置を持っていますが、それらはHDDではなく、半導体のメモリーから構成されています。仕組みはUSBメモリーと若干仕組みが異なるのですが、いわゆるフラッシュメモリーです。このため発熱や振動や動作音が少なく、かつ読み出しが高速であるなどメリットは多いのですが、HDDに比べて容量が小さいこと、容量当たりの価格が高価であることなどから、まだ爆発的な普及にはなっていませんが、徐々に増えつつあるようです。

HDDの故障とデータ救出については、我々の業務内容として別の機会に紹介したいのですが、なにしろ、1分間に数千回転するディスク(円盤)に記録されたデータを磁気ヘッドで読み書きするのですから、当然ながら寿命が短いのです。音楽などの記録はレコード盤から始まって、テープ、MD、CDになってHDDに移行してきました。時代は、機械的に回転する磁気円盤方式から、回転しない電気的な半導体方式に移行する途中とも言えます。

頻繁にこのコラムでも書いていますが、HDDは4~5年で壊れ始める完全なる消耗品です。半永久的な記録媒体とは決して言えませんし、持ってせいぜい10年くらいなものです。貴重なデータや記録などを後世に残すような記録に向いていないことだけは確かです。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆

月刊新松戸2010年12月号 第149回 パソコンが急に遅くなる原因あれこれ

「昔はきびきびと快適に働いてくれたのに、最近は動作がのろくなってきて、たまにこけることも多くなった」とは、世のダンナ衆について言えるかもしれませんが、パソコンにも同じで実に切実な問題でしょう。「新品のパソコンを購入した当初は、サクサクと機敏に動いていたのに、最近急に動作が遅くなってきてフリーズすることも多くなった」という原因は多々あります。

パソコンを買って来た時のまま使う人は非常にまれで、普通はネットにつなぎ、数多くのソフトをインストールし、セキュリティーソフトも更新したり入れ替えたりします。それらはすべて動作が遅くなる原因となるのですが、さらに以下のような要因もあります。

  1. メモリー不足 購入時のメモリー容量は余裕があったかもしれませんが、長年使用しているとどんどんメモリーを消費するようになってきます。常駐ソフトが増えたり、同時に多くのソフトを起動したりするからです。メインメモリーとも呼ばれ、容量は大きいほど好ましいのです。
  2. ハードディスクの空き容量不足 補助記憶装置とも呼ばれ、上のメモリーとは役割が異なります。Cドライブの空きが少なくなってくると不具合発生や動作が遅くなる原因となります。数年ほど前のパソコンの一部では、Cドライブが極端に小さくDドライブに大容量が割り当てられている機種があり、その区切り(パーティション)を変更するか、大きなソフトや動画ファイルなどをDドライブに移動させると快適になるのです。
  3. ハードディスクの故障 ハードディスクが本当に壊れるとパソコンは動かなくなるのですが、データの一部が壊れていたり壊れかけてくるとその部分を何度も読み直しをするので非常に遅くなります。当社でも、このハードディスク交換だけで見違えるように速くなる例が多くあります。
  4. ウイルス感染やスパイウェアの常駐 ウイルスや不正なソフトなどの感染で遅くなります。これは困ったことですが、ウイルスの検出と駆除は必須です。しかし、対策としてセキュリティーソフトが入っているとパソコンのパワーがないと(年代の古いパソコンのことです)それ自体で遅くなります。
  5. 不要なソフトの常駐 不要なソフトが起動されていると当然遅くなります。終了させるか削除(アンインストール)すると速くなります。

このほか、各ソフトのアップデートは常に行い最新のものにしておくことが肝心です。体調を整えてあげてまたひと仕事頑張ってもらいましょう。パソコンも旦那さんも…。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆

月刊新松戸2000年5月号 第26回 ハードディスクは今日にも壊れますよ!

パソコンは使いこなしていくうちに、立ち上がらなくなったり、調子が悪くなることがあります。しかし、それらはソフト的に、かつ一時的におかしくなっているだけで、通常は比較的簡単に直すことができます。パニックにならないでパソコンに詳しい人に相談しましょう。必ず復元できますので、メーカの指示通りに初期化したりしないように!

ところが、それとは全く原因の異なる故障があります。最近立て続けに、「ハードディスクが壊れる」という不幸な出来事が私の周りで4件ほど起こりました。当事者には考えても見なかったという“災難”に近いものです。 一度でもデータの消失を経験した者には、ことの重大性を理解していてその対策をしていると思いますが、不幸にも(?) 今まで一度もそういうトラブルに遭遇していない人にここで警告しておきます。

私はパソコンの修理などで日々たくさんのパソコンに接しています。調子の悪いパソコンをほとんど元通りに直すことができます。 ところがお手上げの場合があります。それがハードディスクの機械的な(ハード的な)故障です。パソコンがディスクの存在を認識しなかったり、フォーマット(初期化)ができなかったりする場合です。こういう時、お客様には、「ごしゅうしょう様です・・・」とお悔やみ申し上げます。ソフトの不具合や、操作上のミスによるファイルの消失は人為的ですが、ハードディスクの故障によるものは、全く救いようがないからです。

このようなハードディスクの故障(俗にクラッシュ)についてはパソコン雑誌で取り上げられることもありますが、普通は他人事として読むでしょう。しかし、発生頻度は低いかもしれませんが、災難は平等に降りかかるように私は思います。ディスク全体が読めなくなるような最悪の事態はなかなか想像できないものです。

世の中のコンピュータシステムは必ず万が一のためのバックアップ対策がとられています。具体的には、同じコンピュータを2台装備し壊れたら瞬時に切り替えたり、記憶装置であるディスクもミラー化といって2重、3重にして常に最新のデータが2箇所以上に保存されるようになっています。これらを考慮していないシステムは普通ありえないのです。 パソコンはずいぶんと安くなりましたが、購入時に安くなった分の数万円をバックアップ対策に当てるという発想が大切です。ZIP、MO、CD-Rなど大容量の補助記憶装置は必需品です。重要なデータは日々、ハードディスクとは別のメディアに保存すべきです。「パソコンは壊れても替わりのものがすぐ手に入りますが、自分が何日も何ヶ月もかけて作り上げたデータは二度と戻っては来ないのです。」このことは、私のパソコン初心者への最大のアドバイスかもしれません。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆