月刊新松戸2009年11月号 第136回 ソフトは何人くらいで作ってるの?

ソフトに限らず工業製品などの新製品を創作する際の制作現場では、大まかに言うと、仕様作成、前処理(テストモデル作成など)、本作業、後処理(総合チェックなど)という工程があるでしょう。そのすべての作業に関わる延べの人数は、もちろん製品の特性や会社の仕組みよってずいぶんと異なると思いますが、いつの場合も膨大なものです。

”そのソフトは何人くらいで作るの?”と問いかけがあったとして、上で書いた背景もあるので様々に答えられるし、ちょうど、「大阪城を作ったのは誰?」「大工さん!」と問答と似ているかもしれません。しかし、ほとんどの場合は、もしかしたら”一人”じゃないでしょうか?ちょうど、「秀吉が作った」、というのと同じようにです。

余談かもしれませんが、自分は知った時に仰天したのですが、それは“WordやExcelはひとりの天才プログラマー、チャールズ・シモニー氏が作った”という記事でした。本当は、数人~数十人の同僚や助手スタッフがいたのでしょうが、とにかくこの歴史に残るような偉大なソフトを作ったのが彼なのです。彼は大富豪になり大邸宅に住み、さらに“世界で初めて宇宙旅行を2回経験した人物”としても有名になっています。確かに、作らせたのはビルゲーツ率いるマイクロソフト社だったのですが、実際に作者として名を残したのは、シモニー氏ひとりということです。

ツクルには、作る、造る、創る、など意味が微妙に異なる言葉があり、どれを使うか悩む時があります。ソフト制作(ホームページ作成も含む)に関しては、次のことが言えそうです。”どんなソフトでも大体は一人で作る”

ここで言う“作る”とは資金を出す会社のことでもなく、実作業でたくさんのプログラミングをしたり、画面デザインやイラスト制作やチェックをする多くの作業者や関係者を含んでいません。作るとは、アイデアを考案し、それを文書化し(仕様書を作成し)、ソフトを完成させ、出荷するまで最後まですべてを見ている人のことです。受託ソフト、受託業務ソフトについては、作り込む量が多くなるので分業体制になるのですが、それでもやはり一人ないしは数人の、超人的なSE(システムエンジニア)とプログラマーがいてこそ完成するものです。ホームページも同じような事情ですが、決して人数が多ければよいというものではありません。作業の効率化としては、工程によっては分担することが不可能な場合もありますし、逆に分業することによって全体の作業が遅くなることも多々あることなのです。

ノーベル賞もそうですが、偉大な発見、発明をする人、斬新なモノを考えたり創造する人はいつもだいたいは一人なのですね。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆

月刊新松戸2004年11月号 第79回 ソフトはコピーできませんよ!

こんにちは。いつもお世話になっております。

上の文章を入力するのに私は、たった2文字だけキーを打ちました。“こん“と打って変換するとよく使う定型文が出るように単語登録しているからです。 このように少しずつ効率化、高速化したり、自分独自のマシンに仕立てていくことがパソコンの楽しみの一つでもあります。

さて、余談から入りましたが、ソフトのコピーについては誤解をされている方が少なくないのでここで整理しておきます。 よくある質問ですが、Cドライブが一杯になったので、空いているDドライブにコピーしたい。また、新しいパソコンを買ったので古い方に入っていたソフトをCD-Rにコピーしてインストールしたい、ということですが、これは残念ながら難しいというか、出来ないのです。

ほとんどのソフトのコピーはできない
ソフトを使えるようにするためには、通常CD-ROMやネットからダウンロードしたファイルからインストールします。このインストール作業は、単純なCD-ROMの中のファイルのコピー作業ではありません。圧縮されて小さくなっているファイルを解凍しながら、ハードディスクの適切な場所に移し、そして使える状態にする設定も行います。つまり、インストールは、コピー+αなのです。すべての(アプリケーション)ソフトは、Windowsという土台の基本ソフトの上で動いていますから、Windowsとの連携も必要になってくるわけです。 ですから、一度ハードディスクに適切にコピーされたソフトは、取り出して別の場所にコピーしても通常は動かないのです。必ず、インストールが必要です。ただ、小規模なソフトではそのままコピーして動作するものはあります。因みに、MacはWindowsとは構造が異なりますから、コピーできる場合が多いですが・・・。

コピーできても使えないソフトがある
正規のユーザ登録や認証作業をしないと使えないというソフトがだんだんと増えてきています。昔は、ソフト(CD-ROMやフロッピー)自体にコピープロテクトがありましたが、そのうち、コピーされても良いから世の中に広めたい、シェアを確保したいということでコピー防止策はとられてきませんでした。しかし、現在はインターネットの普及もありオンラインで登録しないと一部の機能が使えないというスタイルが増えてきています。

コピーはしてはいけません。違法ですから!
最後にこれは大事なことですが、著作権の問題ですし、およびソフト業界の発展を妨げる行為ですから気を付けましょう。 たまに、「えっ!ソフトはコピーしたらいけないの?」と言う人がいます。レンタルCDはあってもレンタルCD-ROMはありませんよ!

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆

月刊新松戸2002年9月号 第54回 あるソフトへの誤解を解きましょう!

○○のソフトを教えて欲しい、という問い合わせについて、パソコンPハウスでは、あらゆるソフトについて親切に対応します。ただ、ワープロソフトと表計算ソフトはパソコンを勉強する上で最も大切な基本ですので問題はないのですが、その以外のソフトの一部には皆さんの中にどうも多少の誤解があると思われます。

パワーポイントの誤解
プレゼンテーションソフトですが、本来の発表の場での利用の他に、簡単なチラシや看板を作成するときにも使えるちょっとユニークなソフトです。沢山の絵柄やテンプレート(ひな型)が用意されていますから非常に簡単に聴衆の視覚にアピールするものが作れそうです。さて、このソフトを教えて欲しいという問いかけに対して、「ところでワードはどれくらいマスターしていますか」と問い返しています。ちょっと意地悪なようですが、どうもこのPowerPointを全く新しいジャンルのソフトで新しく勉強しなければ習得できないように思っている方が多いのです。極端にいうと、PowerPointは、ワープロの次に位置づけされるものでしょう。画面上のボタンを見てもとほとんどWordと同じですね。違うのは、視覚と聴覚に訴えるための仕掛け(スライドショー)がプラスされているということです。ですから、ワープロをしっかりと習得してからにしましょう、と助言しています。さらに、ワープロがマスターできた人はPowerPointは独学ででも出来ますよ、とも言えるのです。

アクセスの誤解
Accessはデータベースソフトの定番です。教えてくれますか、というお問い合わせについて、私はこう問い返します。「ところでエクセルはマスターしていますか」と。Accessには2つの側面があって、Excelより遥かに簡単だという面と、遥かに複雑で難しいという面があるからです。言い方を変えると、作る立場(設計して動作するものを作成する)と使うだけの立場(入力するだけ)でAccessに接することがあるのです。学習するということは作る立場となることですが、Accessの一般的な機能や操作を学習しても、相当コンピュータが好きにならないと身に付かないかもしれないのです。複雑になるとデータ処理ソフトそのものですからソフト技術者レベルの能力が望まれるかもしれません。一方Excelの応用範囲は無限に広く身近にいくらでもありますし、Accessでなくては実現できないものは限定されるでしょう。その意味でAccessを学習することは、自分の課題を解決するという目的が必要となります。しかしその場合でもあなたの実現したい機能(処理)はExcelで十分対応かもしれません。Accessが本当にあなたに必要かどうかは、Excelを十分にマスターしてから判断できるようになります。

ホームページ作成ソフトの誤解
IBMのホームページビルダーに代表されるソフトですが、結構誤解があります。ホームページは簡単なものです。極端にいうと、他のソフトで作られた部品(文字、文章、ボタン、写真、イラストなど)をきれいに並べるだけのものです。ネタは別に作っておいてHPという皿に盛り付けるだけというような安価なソフトもありますが、一般的には文章を打ち込み、きれいにレイアウトして、写真やイラストを加工して、最後に合体させてインターネット上に公開させるという複合機能ソフトのことです。IBMのソフトはその他おまけ的なの機能も沢山付いていてお勧めです。決して難易度の高いソフトではないのです。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆

月刊新松戸2000年11月号 第32回 ソフトの値段はこうやって決まる!?

パソコンに限らず世の中のコンピュータのソフトは、「目には見えないけれど価値のあるもの」として現在は認知されています。しかし、20年程前には、「ソフトはおまけ!」という時代がありました。特にわが国では無形物に対する評価が低いのでその傾向も強かったようです。そして最近では物の価値の多様性により、ソフトには無料のものと有料のものが混在するようになっています。

パッケージソフト(市販ソフト)の場合
パソコンのソフトでは、それが一般的(大衆的)であればあるほど競合製品も多いわけですから、価格については単純な市場原理で決まっているとも言えるでしょう。ソフトも工業製品のひとつなので原価計算して販売価格が決まりそうですが、他のすべての製品と異なる事情があります。それは、ソフトは独自性があり、他のものと置き換えがなかなか効かないということです。互換性がないものですから、できるだけ多くの購入者(支持者)を増やすことが最大の目的となります。即ち、競合製品をにらんでの価格設定となる訳です。「これくらい安くしないと売れないだろう」ということで、たぶん損益計算は二の次なのでしょう。

専門ソフト(データ処理関係)の場合
この分野のソフトには競争が少ない分ずっとメーカには有利です。逆に、購入者には大変不利です。自作する場合を除いて、気に入った(自分の目的に合った)ソフトは買わざるを得ないのが実状です。特に物理系や工学系のソフトには”相場”というのはないようです。残念ながらソフト会社の言いなりです。「これくらい高く設定しても買ってくれるだろう」という最高価格を検討する訳です。

受託ソフトの場合
あるユーザ向けに特別に作られるソフト(受託ソフト)に関しては、ホームページ作成と同様に、注文住宅を建てることと似通っています。ただし、材料費としては、電気代や開発用ツール(ソフト)くらいなもので、原価の大半が家賃と人件費でしょう。大雑把に言うとひと月当たりのそれらの経費を人数で割ったものがソフト会社の単価となり、これを基準に見積もりを提出し受注額が決定されます。ただし、大規模なソフトの場合には入札方式となりますが、特に公共関連では利益を度外視した1円入札などもあるようです。ソフト作成を担当した以外の業者では保守やソフト改善は事実上不可能ですので、受注することが最大の関心事かもしれません。無料またはそれに近い価格でソフトやホームページを受注してもあり、その損失分は後で十分に元が取れると踏む場合もあるということです。

フリーソフト
無料ソフトということで、フリーソフトやシェアウェアという非常に重要なテーマがありますが、これについては別の機会に触れます。

松戸パソコン修理Pハウス
野口 隆